もうすぐ7月も終わりを迎えることになりそうで、ついこの間友人の家(寺)に除夜の鐘を叩きに行ったような気がするんですがもう半年以上の時間が経過してしまいました。
”経過した時間は常にそれまで生きてきた時間の総和と比較されるので、年を取れば取るほど時間が短く感じるようになる”と藤子・F・不二雄先生の作品の中でそんな話があったりしますが、さすがにそう思うには早すぎるような気もしますので、なんとか体力的な若さだけでも保ちたいものですね。
そういった思いがあるのと、8月に入ったら娘を初☆市民プールに連れて行くと約束しているので、精を出してウェイトトレーニングをしますし、最近は増量(筋量増加)のために摂取カロリーを増やしていた為にちょっとお腹周りやらが緩んで見えるので食事制限をベースとした減量を再開しています。
俺としても非常に楽しみにしている娘の初☆市民プールでして、なぜなら1年越しの計画になってしまっていたところがあるからなんですね。
本当は去年の夏に連れて行こうかなーと思ってたのですが、家にあるちっちゃいビニールプールで遊ばせてる感じではちょっとまだ難しいと判断を下して涙ながらに見送ることになったのでした。
俺自身もプールに行くのは多分10年以上ぶりになりますので水着買わないといけないですし、娘を俺一人で連れて行く事になるので、幼児用の浮き輪やら貴重品を肌身離さず持っておける防水性のバッグみたいなのも買わないといけないなーと思っています。
そんなこんなで子どもとプールに行くための情報をネットで探しまわっていると、ネット上の広告?でとあるネットバンクの「こんな利率の良い商品ありますよ!」と宣伝されていましたので、最近銀行…ネットバンクがグイグイ推してきている商品について解説しようと思いましたのでご紹介します。
ネットバンクイチオシの金融商品
実際その広告に載ってた商品の詳細については、その広告をクリックして中身を見なかったので分からないのですが”仕組預金”という金融商品でした。
最近ネットバンクではこちらの金融商品について”高金利”を謳い文句に猛烈に推し進めてくる傾向にあります。
確かに金利を見ると大変高利率ですのでいかにも良いリターンが得られそうな感じがするのですが、そうは問屋が卸さないわけですね。
その他の投資商品と同じく正しい知識の無い人間が「なんかよく分かんないけど儲かりそう」なんて考えで安易にやると後悔する可能性が高いです。
そもそも仕組預金なんて聞いたことねぇよ!と思った方も多いのではないでしょうか。
商品内容の上っ面だけを見るとそんなに難しくないような気もしますが、実はそこに内包されてる仕組みについては、とても投資初心者が手を出すような単純なものではなく見かけ以上に複雑な商品なので、ネットで検索をかけてみても個人のブログで仕組預金について書いてあるようなサイトはほとんど出てきませんので知らない人が多いのも仕方ないのかもしれません。
仕組預金ってなんだってばよ?
- いつでもできる訳ではない
- 預入・購入手数料を取らない
- 投資初心者向けではない
- 元本割れの可能性がある
- 預金に比べるとリターンが大きい
- 大きく2タイプの商品がある
普通の預金であれば、顧客の方から「預金したいよ」と銀行に話をして、実際にお金を預け入れる手続きをするんですが、仕組預金の場合は顧客の方からいつでもできるものではなく、銀行サイドから「今度こういう商品取り扱いますんで買いませんか?」という募集があって初めて取扱いが始まります。
色々と条件があるために基本的に募集期間は1週間とか2週間とか結構短い期間になりますが、金融情勢次第では次々に募集がかけられますのであまり慌てなくても大丈夫なときもあります。
基本的には富裕層に片足突っ込んでるかな?ってくらいのランクの人以上向けの商品で1口あたり1000万円とか500万円とかそれなりの金額で運用される印象があったんですが、今どきのネットバンクだと10万円からでもできます。
本来投資初心者向けの商品ではないのですが、なんかあまり投資経験の無さそうな人向けに販売を奨励している感じがしますね。
ちなみにこれについては、手数料取らなくても銀行の利益に繋がる仕組みが存在していますのでそれについてはまた後ほど紹介します。
銀行も株式会社ですし、そもそも慈善事業をやっている訳ではありませんから利益の出ないことはやりません。
ただ”預金”なんて名前がついてるくせに中身としては完全に金融商品・運用商品ですので、ナチュラルに元本割れする可能性がありますが、まぁそのリスクを取る分普通の預金に比べればリターンのはるかに大きい商品ですので興味のある方は今回紹介する内容をきっかけとして様々な銀行やネットバンクの商品を調べてみると良いと思います。
仕組預金には大きく分けると2つの種類があります。
- 銀行側の事情で預金の満期日と付与される利率が変わる商品
- 円(外貨)で預け入れたにも関わらず場合によっては外貨(円)で償還されることもある商品
具体例として”じぶん銀行”の商品と「ネットバンク 仕組預金」みたいな感じで検索かけると一番上に出てくる”住信SBIネット銀行”の商品を例に説明していきます。
仕組預金①満期延長型(期間延長型)
商品例:
じぶん銀行 - ステップアップ定期預金
住信SBIネット銀行 - プレーオフ
- 基本的には円定期預金
- 1年~数年ごとに預入期間が延長されるか決まる
- ただしそれは金融機関のさじ加減
- 途中で解約できない(期間延長の場合無条件で延長される)
- 条件によっては解約できるが元本割れする
- 期間が延長されると機会損失が発生する可能性が高い
- よって短期間で償還される方がメリットが大きいことが多い
じぶん銀行の”ステップアップ定期預金”は期間が①10年②6年の商品で状況次第で半分の期間(①5年・②3年)で打ち切りになる可能性がある、対して住信SBIの”プレーオフ”は、最短1年で運用するけれども1年ごとに継続判定があって最長で預入期間10年(9回継続)となる商品です。
やることは結局同じなんだけど、銀行によってアプローチの仕方が違ったりして面白いところですね。
この満期延長型の仕組預金の最大の特徴である預入期間の打ち切りや継続の判定は、完全に銀行サイドに委ねられていますので顧客サイドではどうしようもできません。
銀行が打ち切りと決めれば顧客は継続はできませんし、銀行が継続と決めれば顧客は解約することができません。
極端な例で言えば、1年物の普通の円定期預金の方が金利が高くなったり、後発の満期延長型仕組預金の金利が高いとしても銀行が継続と決めた場合には顧客は解約したり預け替えはできません。
条件次第では解約することも可能ですが、その場合はほぼ間違いなく大きく元本割れすることになりますので、10年なら10年の間絶対に使うことの無いお金でやらないと、どうしてもお金が必要になったからと言って解約すると大変後悔することになりますのでご注意ください。
その理由を簡単に説明すれば、その預かったお金で銀行はいろいろと運用してて、そのリターンを基にして顧客に対して予定されてる金利を支払ってるので運用中に条件を崩したりすると色々と銀行サイドに損失が出てしまうんですね。
そんな訳ですので解約してお金払う代わりに銀行の損失を預かってるお金の中から補填するよ!と、酷い論拠で元本割れする仕組みなのです。
ちなみに顧客から手数料を取らないのにどうやって銀行が利益を得ているかと言えば、満期まで顧客に中途解約されることなく運用できた場合の(運用益ー顧客に払う利息)になります。
しかし高金利みたいなことを言ってますが、投資商品全般として見ればそれほど高くないので最悪10年もの間1%未満なんて金利で資金を固定された場合の機会損失の額はハンパないことになりますのでご注意ください。
ちなみに期間継続の判定については、下記の様に考えて(1)の場合は打ち切り、(2)の場合は継続の可能性が高くなります。
- 顧客に払う予定の金利 > 継続時に予想される市場金利
- 顧客に払う予定の金利 < 継続時に予想される市場金利
市場金利という概念が多種多様で色々難しいんですが、簡単に言えば”様々な形で運用したときに得られる利息・金利”って感じです。
さきほど、銀行は預かった金で色々運用していると言いましたが、その運用によって、継続期間の間に得られそうな利益の額が顧客に支払う利息よりも”少なく”なりそうだと思えば打ち切りますし、”多く”なりそうだと思えば継続することになります。
ですので、基本的には短期間で償還される方が顧客にとってはメリットがあるケースが多いです。長期になればなるほど、顧客自身が仕組預金として預けているお金を別の形で運用した方がより大きなリターンを得られる可能性が高いからです。
つまり、本来得られたであろう利益を得られなかった”機会損失”が発生することになります。
これについては、商品の概要説明やリスク説明の欄にも金利上昇メリットの放棄といったような形で記載してあります。
そしてそうなればなるほど銀行サイドは利ザヤで利益を得られることになります。そして顧客は低い金利でずっと資金を束縛され続けてしまいます。先程も言ったとおりですがもし、最長の10年間も資金を固定されることになったら機会損失の額は相当なものになります。
仕組預金②元本通貨変動型
大変長くなってしまうので詳しい内容は別記事に分けて紹介します。概要だけ箇条書きにしておきますので説明はまた後日。
商品例:
じぶん銀行 - スイッチ円定期預金
住信SBIネット銀行 - コイントス
- 為替が関わるので少し内容が複雑
- 円で預けたのに条件次第で外貨で償還される
- ただし外貨償還時には両替手数料不要
- 利息は円でもらえる
- 外貨償還された場合は損してることが多い
- 非常に利率が高い
- 別の通貨で償還される可能性が高い条件ほど利率が高くなる
- 運用期間は非常に短期
- 大きく円安が進むと”機会損失”が発生する
- 中途解約すると大きく元本割れする
詳しくは別記事で説明しますので上記リンク先よりお読みください。