タスク管理術に悩む方へ!【GTD】を導入してみては?

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タスク管理術―GTD

世のビジネスマンの皆さんの中には、いつも仕事に追われ「タスク管理、タスク管理…」と仕事のためにスケジュールやタスクを管理しているのか、管理することを管理するために管理しているのかよく分からない禅問答的状況に陥ってる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

もうすでに自分の中で確立されたタスク管理の手法があるとお考えの方には必要ないかもしれませんが、まだ自身のタスク管理の手法がしっくりきていなくてどうすれば良いかなぁとお悩みの方はぜひ一つの参考としてこの記事をご覧いただければ幸いです。

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GTDでタスクを管理する

今回紹介するのは”GTD”と呼ばれる個人用ワークフロー管理手法です。これはデビッド・アレン(David Allen)の著書『仕事を成し遂げる技術―ストレスなく生産性を発揮する方法』(原題:Getting Things Done)にて提唱されたものです。なんで原題がシンプルなのにこんなに複雑な日本語訳になるのか。

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色々とかいつまんだ形での解説になってしまいますので、GTDについてもっと理解を深めたいと思う方は当該書籍や、関連書籍についてお読みになることをオススメします。

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また、本人のサイトもありますし、Wikipediaにも記事がありましたので興味のある方は併せてご覧ください。

GTDのシステム

GTDは大きく5つのステップに分けられ、それを一定の期間で何度も繰り返し行うことでタスクの管理・実行を行います。

  1. 収集
  2. 処理
  3. 整理
  4. 見直し
  5. 実行

収集

一番最初のステップである”収集”ですが、これは特に大切なことですのでじっくり時間をかけて取り組みましょう。

「やらなければならないこと」「気になっていること」「アイデア」「日課」などとにかく考えつくして収集し、『Inbox』にまとめていきましょう。この『Inbox』は実際の現実にある書類受けのような箱でも問題ありませんし、ノートなどのアナログ媒体でも構いません。

さらにアプリやソフトウェアなどを利用することも全く問題ありません。記事の下部にはおすすめのアプリを紹介しますので、やってみようかなと思った方はぜひご検討ください。

この『Inbox』は複数作っても構いませんが、最小限にしましょう。紙媒体の書類や郵便物はキャビネットなどの『箱』に、メモやリストなどをデジタル媒体で管理するのが現実的かと思います。

とにかくそのようにしてすべてを”収集”することができたら、実際に取り組まなければならないときがくるまで記憶からは消し去りましょう。すべてが記録されているはずなので忘れてしまっても何も問題ありません。ただし『Inbox』は必ず定期的に空にしましょう。

人は雑念があるから目の前の仕事に集中できないのです。とにかく気になっていること何もかもを記録として落としこんですべてをコンピュータに管理してもらいましょう。

そう、すべてをコンピュータに委ねるのです…なにもかもをコンピュータに…あぁ、コンピュータ様…はい!幸福は市民の義務です!!!1

まぁそれは言い過ぎにしても、この”収集”のステップを面倒くさがらずにきっちりやることが以後のステップをスムーズに進めることになり、ひいては「今何をしなければならないのか」が明確になります。

処理

”収集”のステップにおいて書きだした事項を手順にそって分解し、リスト化していきます。あまりうまい言葉が見つからないからいけないんですが、とにかく機械的に”処理”していきましょう。ここで注意する点は『Inbox』の一番上、もしくは一番下から”処理”すること、”処理”する仕事は一度に一つだけにすること、『Inbox』に戻さないことです。

まずは「行動を起こすべきものかどうか」を判断します。

  • YESの場合
    • すぐできる(2分以内)ものは今すぐやる
    • 複数の行動が必要なものは”プロジェクト”へ分類
    • 他人に任せられるものは任せ”連絡待ち”へ分類
    • 特定の日にやるべきものは”カレンダー”へ分類
    • 複雑でなくすぐやる必要があるものは”次のアクション”へ
  • NOの場合
    • 不要なものは即座に”ごみ箱”へ叩き込む
    • 行動する必要の無いものは”資料”へ
    • 暖めておくものは”いつかやる”リストへ

これら”処理”の中で2分以内でできるものを今すぐやる、2分ルールと呼ばれるものが存在しています。この際の「2分」はただの目安ではあるのですが、とにかくすぐできることはやってしまってリストから消し去ることが重要です。

食器を片付ける、名刺を整理する、書類をファイルに綴るなど2分もかからずにできることはたくさん思いつきますね。そういったものはわざわざリスト化させることなくすぐに済ませ記憶からも消し去りましょう。

整理

”処理”にて様々なリストに振り分けたタスクについてリストごとに文字通り”整理”していくステップです。それぞれのリストについてどう整理していくかを見ていきましょう。

ゴミ箱

実行する必要のないもの、資料としても全く価値の無いものはとっておいても邪魔なものにしかなりませんのですぐに捨てて記憶からも抹消しましょう。

ちなみに実行が完了したアクション・プロジェクトなども都度ゴミ箱へ捨てていきましょう。

資料

参考になりそうなサイトのブックマークや有益なメルマガなんかはデジタル媒体ですのでパソコンの中に保存することができますが、紙媒体の書類や雑誌、書籍などの資料はキャビネットなど『箱』に保管するようにしましょう。

アナログ媒体のモノは後ですぐに探し出せるように、あいうえお順などで参照できるようにフォルダ分けしておきましょう。

しまうときは良いんですけど、あとで探すときにいつも見つからないんですよね…。

いつかやる

文字通りすぐにやる必要のないものがこのリストに登録されています。ある種『夢・願望』のようなものと言っても良いかもしれませんが、別にやらなくて良いことは登録しないようにしましょう。

例えば「世界一周の船旅をする」や「フィリピンに移住する」とかそういったものですかね。

これは今すぐは無理だけどいつかやりたいなぁ・・・と思ってることが入ります。例えば「世界一周旅行に行きたい」や、「中国語を喋れるようになりたい」などです。

いつかやりたいが今しなくていいものはここに入れる。「将来に備え中国語を勉強」「ダイビングのために休暇をとる」など。

プロジェクト

複数の行動が必要なものや、複雑な仕事はこの”プロジェクト”へ分類されます。しかしこれをそのままにしておいては取り掛かれませんので、プロジェクトのゴールをきちんと設定し、必要な行動を細分化していきましょう。

プロジェクト達成のために一番最初に行うべき行動が設定できたら、その行動を”次のアクション”リストに追加して実行していくことになります。

一つの例として「研修のレポートを提出する」プロジェクトについて行動を考えてみました。当たり前な話ですが、ゴールはレポートを提出する上席者に受理してもらうことになります。

  • 研修資料・ノートを見直す(思い出す)
  • 内容を簡単にまとめる
  • レポートを記載する
  • 推敲・校正を行う
  • レポートを提出する

個人的にはいつもこんな感じで分けています。まぁここは人それぞれやり方があると思いますので、自分にとって分かりやすい、やりやすい、取り組みやすい形で行動を分割していきましょう。

この際、一番上にある「研修資料・ノートを見直す(思い出す)」が”次のアクション”リストに追加されるタスクになります。

次のアクション

”処理”の段階で”次のアクション”に割り振られたものや、前項の”プロジェクト”のリストを”整理”することによってこちらに追加されたタスクなど様々なものがあるかと思いますが、一気に全部やろうとせず一つ一つこなすことが大切です。

例えば先ほどの「研修のレポートを提出する」プロジェクトの「研修資料~」がありますし、他に「妻の誕生日を祝う準備をする」プロジェクトがあれば「妻の誕生日プレゼントをリサーチする」なんてアクションもあるでしょう。

このように”次のアクション”リストは複数必要になりますし、実際状況に応じて分類した方が後々分かりやすくなります。「会社でやる」「家でやる」「電話する」など、アクションによって状況は色々考えられると思います。

連絡待ち

これは”処理”にて他者に仕事を任せている状態ですので基本的には待つだけです。それが終わらない限り自分も着手することはできませんが、任せた相手の行動は時々チェックしましょう。相手の行動が遅い場合は早く進めてもらえるようにこちらから依頼する必要も出てきます。

カレンダー

どんなタスクであっても期限までには完了させなければなりませんし、会議や約束事については基本的に時間が決まっているものですのでそういったものをこのリストに登録しましょう。

決して『やるべき仕事』を登録してはいけません。それは”次のアクション”のリストに登録されるべきものです。

これらのリストは定期的にチェックして”整理”してください。そうすることで常に自分のタスクを把握できるようになります。そうすれば、いざ実行するときには色々雑念に囚われることなく、目の前のタスクに集中して取り組むことができ、結果として生産性の向上に寄与します。

見直し

必ず週に1回以上、残っているプロジェクトやタスクを見直してください。やり忘れたものはないか、ずっと手つかずで残ったままのアクションが無いか、あるアクションをさらに細分化するべきかどうか、必ず定期的に見直します。

やり忘れているものについてはただ実行すれば良いだけなので問題ありませんが、手つかずで残っているアクションについてはなぜ残ってしまっているのかよく検討する必要があります。

これを週1度以上の頻度で行うことで全てのリスト・プロジェクトやアクションが最適なものにフレッシュアップされているはずですので、あとはなにも考えずにアクションの一番上のものから実行していくだけです。

既存のToDoリストではおろそかにされがちな、レビュー・見直しのステップを非常に大切にしていることがGTDの特徴の一つとも言えます。

実行

これまでのステップは全てこの”実行”のための準備でしかありませんでした。どんなシステムであれ創り上げただけでは何の意味も為しません。

あとはやるだけです。現在の置かれている状況や、優先順位、エネルギーがどれくらい残っているか(抽象的なアレですが)などの観点から”次のアクション”に登録されているリストから選択して実行していきます。

終了したアクション、プロジェクトなどはどんどんゴミ箱に入れてしまいましょう。

最初は煩雑で色々面倒に思うことも多いかもしれませんが、慣れてきたころにふと、雑念やストレスから解放されて生産的な日々を送れている自分の姿に気づくことができるかもしれません。

GTDに興味が湧いた方へ

GTDのシステムについてはある程度理解いただけたでしょうか。さらに理解を深めたい方は前述のとおり、デビッド・アレン本人の書いている書籍を読まれることをオススメします。

また、GTDのシステムを構築するために使うツールはどんなものでも構わないのはすでにお話しした通りです。EvernoteやWunderlistなどを使うのも全く構いませんし、実際それらを使ってGTDを実践されているブログなんかもあります。

どんなツールを使えばいいか分からないと悩まれる方のために、せっかくですのでデビッド・アレン自身が監修したOmniFocus 2を紹介して終わりたいと思います。

iOS版(ユニバーサルアプリ)

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大変残念なことになぜかAndroid、Windows向け製品は存在しておらずiOS、Mac向け製品しかありません…。Apple製品なんて一つも持ってないのに高い関心を寄せられた方がいらっしゃったら大変申し訳ありませんでした…。

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