ソーシャルレンディングやクラウドバンクについて説明するよ

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以前の記事でソーシャルレンディングという投資を行っていたらクリスマスプレゼントがもらえて、娘がシュールレアリスト(で良いのか?)という話をしていましたが、多くの方がなんだそれ?って感じではないでしょうか。

一足早いクリスマスプレゼント?クラウドバンクからamazonギフト券

いや、シュールレアリズムのことじゃないですよ。

知ってる方にとっては取るに足らない話でしょうけど、知らない方も多いでしょうからね。

株や投資信託のような投資にすら縁遠い方だと聞いたこともないようなことだと思いますので、まぁその投資が良いか悪いかは俺自身もまだやり始めたばかりなのでよく分かりませんが、どんな仕組みなのかってところについて簡単に説明したいと思いますので興味のある方はぜひ参考にしてみてください。

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ソーシャルレンディング?

簡単にいえば、個人投資家などから広く資金を集めて企業にお金を貸し出すって話です。SocialとLendingを組み合わせた造語ですね。って当たり前に分かりますね。

以前の話の場合は、株式会社クラウドバンクという会社がお金を集めるわけですね。で、俺がその会社に「これだけお金を貸してもいいですよ」とお金を渡して、お金を貸してほしいと思ってる会社に貸し出してもらうわけですね。

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融資の条件等はクラウドバンクと実際にお金を借りる会社間での話し合いになりますので、個人の投資家である我々に決めることはできないんですが、まぁ色々と条件をみてリターンの良さそうな案件を選んで出資(っていう表現は厳密には違う)するって感じです。

唯一にして最大の問題点

このソーシャルレンディングにおける最悪最大の問題点として、クラウドバンクが「どこの会社にお金を貸しているのか分からない」というものがあります。まぁこれには色々と理由があって事細かに説明するのが面倒なのでアレなんですけど、日本特有の法律に「貸金業法」があるため、『特定の企業にお金を貸す』という行為をする場合、俺のような個人投資家でさえ貸金業者としての登録をしていなければいけなくなるんですね。

それを回避するために、以下の様なスキームでソーシャルレンディングを実現させます。

①貸出企業(クラウドバンク)が匿名組合出資契約(ファンド)を組成、出資者を募集する
※クラウドバンクは『第2種金融商品取引業』の登録を行っているので上記取り扱いができる
②個人投資家がこれが良いかなと思うファンドを選んで投資する(お金をクラウドバンクに渡す)
③必要額が集まったら、クラウドバンクは借り入れを希望する企業にお金を貸す
④借入企業は、契約通りにお金を返済し、利息を「クラウドバンクに対して」支払う
⑤クラウドバンクは支払われた利息の一部を自分たちの利益とし、利息の残りの金額を出資者に対して(出資額で按分して)分配する
⑥契約通り元金が完済されれば、出資者に対し出資額全額を返還する

まーこんな流れですかね。分かりにくいかな?分からない方はその旨、コメントでも問い合わせ画面からでも「分かんないよ!」と言ってください。

上記スキームの通り、最終的に企業が借入金を返済し終わると我々個人がもともと出資した金額全額も還ってくるので、いくらか儲かったぜバンザイ!となります。

場合によっては企業から繰上げ返済されることもありますので、そうなると一部の出資金が早期に返還されることになったり全額返還されることになったりしますので、そうなると予定していた利益が上がらないという事態が発生することもあります。

ただこの場合は、少なくとも出資した分のお金については返ってくることになるのでまだ良いのですが、何らかの理由で借入企業が借入金を返済できなくなってしまったなんて事態も当然発生しうるわけです。

そうなると、お金を借りていた企業は利息も払えませんから、投資家自身も分配金ももらえなければクラウドバンクに対して出資したお金すらも帰ってこなくなるので大損こいた…ってことになってしまいます。

まぁそんなわけで投資するこちらとしては「本当に貸して大丈夫な会社なのか」ってのを知りたいところではあるんですが、前述のとおり出資者がそれを知ると貸金業法に抵触するというもっともらしい理由のために、投資先の情報はほとんど知ることはできません。貸金業法の具体的な要項を知りませんから、その説明がどこまで本当なのか分かりませんがまぁどちらにせよ知る方法はありませんから仕方ないですね。

決算書くらい見せてほしいものですが、それすらもできないみたいなのでほとんどお金を貸す対象の会社のことを知ることはできません。

目隠しして道を歩かなければならないって感じの状態で企業に投資するかどうかを判断しないといけないので、ぶっちゃけもうあとはクラウドバンク自身が信頼できるかどうかってところしか判断基準は無いわけですね。

信頼できるのか

クラウドバンク自身は、貸出先の企業についてしっかりと調査して決算書も見せてもらってちゃんとした融資判断をしていると言いますが、実際のところどれだけその発言が信用できるかは全く分かりません。

クラウドバンクは投資家から直接手数料を取らず、返済利息が利益の源泉になるわけなので投資先の会社が倒産するようなことになってしまえば彼ら自身も利益が得られなくて死活問題につながりますから「きっとちゃんとやってくれているんでしょう」と思うしかない感じです。

ただ、逆に言えば投資家自身が企業の決算書を見ることはできませんから、難しいことを考えなくても良いってのは特に投資初心者の方には良いかもしれませんね。

知識があろうとなかろうと関係ない

貸与先企業のことがほとんど分からない状況ですので、投資に対する知識や会計上の知識などあってもなくてもほぼ変わらないという状況になります。とにかく判断材料がほとんど乏しいですから投資上級者であろうが投資初心者であろうが問題ないという感じですね。

何度も言っているように基本的にはクラウドバンクの言ってることを信用できるかどうかってところが投資判断基準になりますから、ぶっちゃけて言うと、よく分からなくても投資できちゃうってところが利点でもあり、怖いところでもあるって感じですね。

知っておいてほしい事実を述べる

過去にあった話なので今更蒸し返すのもアレなのですが、一応過去にこんなことあったよってことでお伝えしておこうと思います。ちなみにこれについては、公式ホームページを見てもらうのが一番早いと思うのですが、株式会社クラウドバンクは平成27年7月3日に関東財務局より『業務停止命令』と『業務改善命令』を出されています。

え!?大丈夫なのそんな会社!と思われるかもしれませんが、一応その辺りの問題がクリアになったので今現在も営業を続けており、新たな募集なんかもやれるようになっているってことですから、これから起こる問題については分かりませんが、とりあえず過去に起きた問題については解決しているということですからごあんしんください。

とりあえず、こんな扱いを受けることになった原因として端的に言えば「管理がずさんであった」という一言につきます。業容拡大の勢いに管理部門の対応が追いつかず、証券会社としては致命的と言っても良い「自社の資産(お金)と顧客から預かった投資資金を会計上正しく分別管理できていなかった」という事態が発生していたようです。

この辺のやり方は以前にも投資家から問題視されていたようなのですが、それがなかなか解決できずそんな事態に陥ってしまったというわけですね。しかもさらにひどいのが、正しい分別管理ができていなかったために「間違った金額で取引残高報告書が発行されていた」ことです。

そんなことが平気で行われてきていたようですので、非常に問題があったことは間違いありません。だからこその業務停止命令と業務改善命令というわけですね。

業務改善命令については、簡単にいえばその辺りの管理部門の人員やシステムの増強、あと管理者・責任者をちゃんと配置して業務管理体制を強化せよといったところです。結局、アクセルを踏む方ばかりに注力していたために管理がずさんだったってことですね。要はブレーキもちゃんとしろってことです。

業務停止命令については、平成27年7月10日より10月9日まで新規の募集を停止せよ、というものであったんですが、結局問題解決に時間がかかったのかなんやかんやで業務を再開できたのは平成27年11月28日からでした。ちなみにクラウドバンクがやっているもう一つのグリーンシート関係の方は11月30日から新規受付を再開したそうです。

グリーンシート市場の方の話はあまり詳しいことが分かりませんので事実だけ述べておくことにします。

ソーシャルレンディングはいろいろあるよ

たまたま今回ありがたいことに抽選に当たったのでクラウドバンクの話を取り上げましたが、ソーシャルレンディングをやっている会社は探してみればそこそこありますので、クラウドバンクで投資するのが不安であればそういったところに口座開設するのも良いのではないでしょうか。

会社によって特色というか投資対象が色々違ったりしますから自分に合いそうなものを調べてみるのも良いかと思います。

法律要件のしばりがよく分かりませんけど、会社によっては投資対象の企業を明示しているところもありますからね。

また、クラウドバンクは予定平均利回りを5%として謳ってますけど、もっと高い予定利回りを打ち出してる会社も他にたくさんあります。実際俺も幾つかの会社で口座を開いてあっちでやったりこっちでやったりとしています。

まーあんまり分散しすぎてもリターンが減りますからその辺りの兼ね合いには注意したほうが良いですけどね。機会があればまた別のソーシャルレンディングをやっている会社についての紹介をしようかなと思っていますのでご期待ください。

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